「八十八夜の別れ霜」。
5月初旬になると、このあたりではさつまいもの苗植えを始めます。
春。桜が咲き、温かい春が訪れ、外に出ると気持ちの良い季節となります。木々も新緑が鮮やかで、農作業していても快適な時期です。
しかし、農作業では注意が必要な時期となります。
高気圧で天気が良い日の朝は、かえって放射冷却で霜が降りることがあります。
この遅霜で、せっかく植え付けた苗がしもげてしまうことがあります。
立春から数えて88日目のことを八十八夜(5月2日頃)といい、この頃になると天候も安定してきて遅霜のおそれがなくなります。
天候がいいと早く植え付けたいところですが、この教えに従い当農場では毎年5月5日以降に植え付けるようにしています。
天候に左右される農作業。
衛星による天気予報がない大昔から伝わる現代にも通じる先人の教え。
現在でもしっかりと伝承されています。